「昨年、QABの『こきざみぷらす』で『缶ビール部』という企画を始めました。そこから、本当にビールの美味しさに目覚めてしまって!」
キンキンに冷えた一番搾りを片手に話すのは、テレビやラジオで活躍中の長嶺花菜。画面を通してその笑顔は、暑い沖縄の夏に爽やかさと潤いを与えてくれる。そんな彼女も、順風満帆とはいかなかったようだ。
「東京で会社勤務していたある日、ミスユニバースの話が目に飛び込んできました。いつも、頭から離れない故郷沖縄を、その良さを伝えることに繋がればいいな、と保障もなかったけれど、沖縄に戻りました」
2012年、彼女はミスユニバース沖縄県代表の座をつかみ取る。
「日本大会までの4ヶ月のトレーニングは本当に厳しかった。けれど、子供の頃から続けた新体操で培った精神力のおかげでやり遂げました。何事も挑戦だ!と思っています」
メモを取りながら、こう語った。
「テレビに出て話をする仕事は、挑戦の連続。同じ一日はない。お会いする人も一人ではない。これからも自分のアンテナを大切にして、地道に書くことや伝える力を磨き、相手の知りたいことや、地域のことをわかりやすくレポートしたい。面白い番組を作りたいです。一番搾りのレポートもぜひ(笑)」
今年キリンビールは'“どこでも誰でもいちゃりばちょーでー、ティーダのもと、じょーとービール”をコンセプトに「一番搾り 沖縄づくり」を10月、沖縄で発売する。
「沖縄限定って、プレミアム感がたまらなくいいですね。開発コンセプトも大好きです。『うちなーんちゅ、これこれ!』って、沖縄への愛も感じます。ぜひ、缶ビール部でも取り上げたい!自然と『じょーと―!』って叫んじゃいそうです」
他にビールが美味しい瞬間は、どのような時なのだろうか?
「うちあげの一杯ですね!日本大会が終わった達成感の中、ファイナリストたちと互いの健闘を称えあって乾杯したビールは、忘れられない。また、サンセットを眺めながら、好きな音楽を聴きながら、ビーチパーティを楽しみながら、と沖縄らしいシチュエーションにこだわると、より素敵に味わうことができますね」
更に続けて、こういった。
「もう一つありました。ありがとう、って飲むときです。感謝の気持は、照れくさくてなかなか表現できない。けれどそれは『乾杯!』で伝わるし、楽しい場に火をつけてくれますね」
たおやかな笑顔に秘めた強い意志。彼女は自分の歩みを信じている。日々の出会いへの感謝があるからこそ、物事への感性は鋭くなっていく。扉は開いたばかり。まだ見ぬ途は、明るく拓かれている。(取材・文 原國秀年)